個人融資や個人間融資で、身分証と一緒にセルフィーの提出を求められたなら、そのまま応じてよいかは慎重に考えた方が安全です。
本人確認のためと言われることはありますが、実態が見えにくい相手に顔写真と身分証をセットで渡すのは負担が大きいです。
個人融資では、身分証だけでなくセルフィーまで求められることで、断りにくくなったり、その後の情報リスクが広がったりすることがあります。

今回は、個人融資でセルフィー提出を求められている人、身分証を手に持った写真を送るよう言われて不安な人、すでに送ってしまった人向けの記事です。
セルフィー提出が求められる理由、どこが危険なのか、起こりやすいトラブル、送ってしまった後に気をつけたいことについて解説します。

個人融資でセルフィー提出はよくあるのか

結論から言うと、あります。

個人融資では、身分証の画像だけでなく、身分証を手に持った自撮りや、顔がはっきり分かる写真を求められることがあります。
相手は本人確認の一環として説明することが多いです。
なりすまし対策として考えれば、それ自体は不自然な話ではありません。

ただ、ここで見たいのは、セルフィーが必要だと言われたこと自体ではありません。
実態が見えにくい相手に、顔写真と身分証を一緒に渡すことの重さです。
個人間融資は、それ自体に様々なリスクを伴うため、本人確認という言葉だけで安心しない方が安全です。

セルフィー提出が危険な理由

セルフィー提出が危険なのは、顔写真だけの問題ではないからです。

たとえば、相手に次のような情報がまとまって渡ることがあります。

・氏名
・住所
・生年月日
・顔写真
・身分証番号
・本人がその身分証を持っていることが分かる画像

身分証だけでも負担はあります。
そこにセルフィーが加わると、本人確認資料としての重みがさらに増します。
そのため、単なる確認用の提出だと軽く見ない方が安全です。

身分証とセルフィーを一緒に求められると何が起こりやすいか

セルフィー提出まで求められた後は、そこで終わるとは限りません。

実際には、次のような流れに入りやすくなります。

・勤務先情報をさらに求められる
・緊急連絡先を出すよう言われる
・口座情報を送るよう言われる
・通話を必須と言われる
・追加の写真や動画を求められる
・条件が後から変わる
・断りにくい空気を作られる

最初は「本人確認のためだけ」と言われていても、そこから情報要求が広がることがあります。
セルフィー提出は、その入口になりやすいです。

特に危険なのは情報が組み合わさること

セルフィーだけで全てが決まるわけではありません。
ただ、他の情報と組み合わさるほどリスクは高まります。

特に注意したいのは、次のような組み合わせです。

・身分証+セルフィー
・身分証+セルフィー+勤務先情報
・身分証+セルフィー+緊急連絡先
・身分証+セルフィー+口座情報
・身分証+セルフィー+電話帳

ここで見たいのは、どれが一番危険かではありません。
情報が重なるほど、こちらにとって不利になりやすいことです。
一度に情報を集められるほど、相手は話を進めやすくなります。

なぜセルフィーまで求めるのか

相手は、本人確認を厳密にするため、身分証だけでは足りないため、という説明をするかもしれません。
ですが、個人融資では、その説明だけで安心するのは危険です。

セルフィーまで求めることで、相手は「ここまで協力したのだから断りにくい」という状態を作りやすくなります。
利用者側も、「もうここまで送ったから後戻りしにくい」と感じやすくなります。
その心理を利用されることがあります。

つまり、セルフィー提出は確認のためだけでなく、断りにくさを強める流れの一つとして見た方が自然です。

送る前に考えたいこと

大前提として、個人間融資そのものを利用しないに越したことはありません。
個人情報リスク、返済トラブル、押し貸し、キャンセル料のような請求など、様々な問題が起こりやすいからです。

そのうえで、どうしてもやり取りしてしまうなら、少なくとも次の点は確認した方がよいです。

・貸し付け条件が明確か
・返済の流れが見えているか
・総額でいくら返すのか分かるか
・保証金や手数料の話が出ていないか
・相手の説明が曖昧ではないか
・セルフィー以外の情報も次々に求められていないか

条件や流れが見えていない段階で、セルフィーや身分証を先に送るのは危険です。

どうしても送るなら不用意に広げすぎない

本来は送らない方が安全です。
ただ、個人間融資では身分証やセルフィーの提出が必須のように扱われることもあります。
提示できないと融資を断られるケースも少なくありません。

そのため、どうしてもやり取りしてしまうなら、不用意に情報を広げすぎないことが大切です。
セルフィーを送ったからといって、そのまま勤務先、緊急連絡先、口座情報まで一気に渡すのは避けた方がよいです。

何をどこまで出しているのかは、その都度整理してください。
一度に全部出すより、本当に必要かどうかを見た方が安全です。

送ってしまった後の不安はどう考えるべきか

すでにセルフィーを送ってしまったとしても、その時点で終わりだと決めつける必要はありません。
大事なのは、そこからさらに情報を渡し続けないことです。

たとえば、次の点を整理しておくとよいです。

・いつ送ったか
・どんな画像を送ったか
・身分証は何を使ったか
・画像に何が写っているか
・その後何を追加で求められたか
・相手のLINE名やアカウント情報
・トーク履歴
・振込先情報や募集文

残せる情報は残しておいた方が安全です。
相手は名前やアカウント名を変えるだけで別人のように見せることがあります。
それでも複数の情報を残しておけば、特徴から系列や関係する業者が見えてくることがあります。

こんな相手には特に注意

次のような特徴が重なる相手は、セルフィーを渡す前にかなり慎重に見た方がよいです。

・LINE追加を急がせる
・通話必須としている
・条件を公の場で説明しない
・質問しても返答が曖昧
・勤務先や家族構成を細かく聞く
・緊急連絡先を必須のように扱う
・断ろうとすると態度が変わる
・別の相手や別アカウントへ誘導する

一つだけで即断する必要はありません。
ただ、こうした点が重なるほど、セルフィーを渡した後のリスクは高まります。

口コミやSNS情報はどう見ればいいのか

セルフィー提出後のトラブルについて調べると、「送ったけど問題なかった」「確認だけで終わった」といった投稿が見つかることがあります。
情報収集をすること自体は悪くありません。
ただ、そのまま鵜呑みにするのは危険です。

匿名掲示板やSNSでは、実際の利用者による書き込みかどうかは分かりません。
良い内容でも、集客目的で書かれている可能性があります。
逆に、悪い内容だけで全部を決めつけるのも避けたいところです。

見るなら、次のような点を確認してください。

・どんな画像を求められたかが具体的か
・その後どんな追加要求があったか
・断ったあとどうなったかまで触れているか
・不安や負担にも触れているか
・連絡先への誘導だけで終わっていないか

すでに送ってしまったらどうするべきか

もしすでにセルフィーや身分証を送ってしまったなら、これ以上の追加提出は止めてください。
「もう少しで進む」「次で最後」と言われても、応じない方が安全です。

そのうえで、次のことを進めてください。

・相手とのトーク履歴を保存する
・相手のLINE名、アイコン、IDを控える
・何を送ったかをメモする
・追加で求められた情報を整理する
・必要なら早めに相談窓口へつなぐ

身分証全般の危険は、個人融資で身分証を送るのは危険?起こりやすいトラブルを解説も参考になります。
個人情報リスク全般については、個人融資で個人情報をどこまで渡すと危険?身分証・勤務先・電話帳の注意点も確認してください。

借りる前に見直したいのは今の支出です

個人融資や個人間融資を使う前に、まず、今月の固定費と直近の支払いを確認してみてください。

・家賃
・光熱費
・通信費
・保険料
・サブスク
・食費
・後払い
・リボ払いや分割払い

ここで見たいのは、「いくら必要か」ではありません。
何にお金が出ていっているのか、止められる支出はないか、今すぐ払う必要があるものは何かを切り分けることが大切です。

少額でも、出ていくお金を止める方が、高リスクの取引に入るより安全です。
借りることを考える前に、まず家計を見直してみてください。

借りる以外の安全な選択肢

お金が足りないときほど、借入だけが解決策に見えてしまうことがあります。
しかし、実際には借りる以外にも取れる方法があります。

支払い先へ相談する

家賃、公共料金、携帯代などは、状況によって支払い相談が可能です。
何も言わずに延滞するより、先に相談しておく方が動きやすくなることがあります。

出費を絞る

今月だけでも止められる支出がないか確認してみてください。

・スマホ料金やサブスクの停止
・後払いの利用停止
・不要な保険や有料サービスの見直し
・食費や日用品の買い方の調整

公的支援や相談先を確認する

消費者トラブル全般の相談は消費者ホットライン188│消費者庁、借金トラブルの法的相談はヤミ金相談│法テラスが役立ちます。
個人間融資については、金融庁もSNSや掲示板での個人を装ったヤミ金融業者による違法な貸付けや個人情報悪用の危険を注意喚起しています。SNS等を利用した「個人間融資」にご注意ください!│金融庁

最終結論と今すぐ取るべき行動

個人融資でセルフィー提出を求められても、本人確認という言葉だけで安心しない方がよいです。
身分証とセットで顔写真まで渡すと、その後に追加の個人情報を求められたり、断りにくくなったりすることがあります。

送る前の段階でも、送ってしまった後でも、大事なのは不用意に情報を広げないことです。
甘い言葉に安易につられず、まずは今の状況を整理し、残せる情報を保存し、必要なら相談窓口や専門家につないでください。
今やるべきなのは、焦って相手のペースで情報を出し続けることではありません。
危ない取引に近づかないようにし、これ以上状況を悪化させてしまうリスクを回避することが先決です。